相模鉄道バス車両めぐり いすゞ車

 こちらでは、相模鉄道に在籍するいすゞ車を紹介したいと思います。相模鉄道のいすゞ車は、主に富士重工業製の車体を架装する車両で、旭営業所に在籍します。なお、一部の型式については、相鉄バス綾瀬営業所にも在籍しています。

2005/12/11 更新 2357を追加しました。


1985年下期車 いすゞP-LV314L(2556 旭)

 富士重5E車体を架装した車です。相鉄ではこの年式から型式がLV314となりました。車体がリベットレスとなり、非常口側窓配置や戸袋窓・ヘッドライト(角目化)、車内では窓下側の金具に変化が見られました。非常に特徴的な走行音だったCJM500と比較すると大人しいサウンドとなりました。古典的な木の床も特徴でした。二俣川駅北口にて撮影
1986年上期車 いすゞP-LV314L(2602 旭)

 同じく富士重5E車体を架装した車です。この年式から車内の床がリノリューム張りになったと思われます。1985年式と比較しても外見上ではそれほど大きな変化は見られないようです。ほぼこの仕様で1987年式も投入されていました。二俣川駅北口にて撮影
1988年上期車 いすゞP-LV314L(2806 綾瀬)

 1988年上期車は、綾瀬営業所にのみ在籍しました。外見上では、非常口側の空調用ルーバーが今まで2つあったものが1つに減り、後部にブレーキランプが増設されるなどの変化が見られました。海老名駅にて撮影
1989年上期車 いすゞP-LV314L改(2905 旭)

 相鉄ではこの年式から四角い富士重7E車体の登場となりました。前扉と中扉の間にある二段窓が非常に幅広となり、特徴的です。また、7E車体では上段下降が標準ですが、相鉄では上段固定とされているのが特徴です。このグループ内には、イベント塗装車(GREENBOX)が含まれます。こちらは側窓に黒サッシ上段引き違い下段固定窓を採用しているので、見た目が大きく異なりました。三ツ境駅にて撮影
1990年下期車 いすゞU-LV324L改(2005 旭)

 LV324の1990年下期車です。他のメーカーではU-代の車両になるとエンジンルーバーがパンチプレスされたものになっているのに対し、いすゞ車はこの1990年下期車まで網タイプとなっています。ただし、P-代車と比較するとエンジンルーバー自体の形は異なります。鶴ヶ峰駅にて撮影
1992年下期車 いすゞU-LV324L改(2206 旭)

 1991年式(2101〜)とほぼ同仕様を持つ1992年式です。1991年式から従来のベンチレータに変わり、丸型換気扇が装備されました。この年式で初期に座席更新された車両は、ふわふわの緑色座席に交換されましたが、更新の途中から座席の色が2000年式以降の新車と同じ青色座席へ変更されています。在来車の青色座席はこの年式が初登場となりました。三ツ境駅にて撮影
1995年上期車 いすゞU-LV324L改(2502 旭)

 相鉄におけるこの型式は1991年式から1995年上期車まで毎年投入され、見た目は殆ど変化なく増備されていましたが、1994年式(2401〜)からは床敷物の模様が変わり、画像の1995年式(2501〜)からは最後部座席の一つ手前以外は一人がけ座席となりました。なお、LV324までは最後部座席まで段差がなく、床形状が最後部座席手前辺りからゆるいカーブを描くように最後部座席まで傾斜がついているのが特徴でした。相鉄ではLV314・LV324・LV380それぞれL尺で投入されていますが、同じ「L尺」という呼びでも、LV324までは軸間5.0mに対し、LV380では最短尺で軸間4.8mとなり、少し小柄になりました。美立橋にて撮影
1995年下期車 いすゞKC-LV380L改(2511 旭)

 型式がLV380となり、観光バスのような力強い走行音へ変わり、少し全長が短くなりました。最後部座席は三菱車のように段上げとなりました。相鉄のいすゞ車は昔から二段窓の上段が固定となっていましたが、このグループから最後部の窓のみ上段下降・下段固定となりました。また、中扉のガイドレール(ドア窓直下)が今までよりも若干下の位置に変わり、扉の両サイドに天地方向の黒いラインが入りました。なお、画像の車は、アイドリングストップアンドスタートシステムを装備するため、車体に紺色の「アイドリングストップバス」の表記が見られます。保土ヶ谷駅西口にて撮影
1996年下期車 いすゞKC-LV380L改(2655/2656 旭)

 1996年下期車のうち、「2655」・「2656」は行き先表示に液晶が採用された異端車です。途中、液晶行き先表示の色が変更(白地に青→黄緑地に黒)され、さらに現在はLEDに変更されています。
1997年下期車 いすゞKC-LV380N改(2753 旭)

 この年式のみ中尺(N尺、軸間5.3m)が採用され、1996年下期車の短尺(L尺、軸間4.8m)よりも1サイズ長い車両となりました。このグループは側窓が2段窓・ツーステップの最終タイプで、中扉に4枚折戸を採用しています。なお、このグループから車内座席(最後部から2〜3列)に落書き防止対策が施され、背もたれの裏側が真っ黒になりました。三ツ境駅にて撮影
1998年上期車 いすゞKC-LV380L(2851 旭)

 相鉄のいすゞ車は、この年式からワンステップバスとなり、長さが最短尺(L尺、軸間4.8m)に戻りました。中扉4枚折戸を引き続き採用したほか、側窓に黒逆T字窓が用いられて、より現代的でスマートな車両となりました。なお、画像の「2851」は、最近になってタイヤのホィールが新車と同じ銀色に変更されました。鶴ヶ峰駅にて撮影
1998年下期車 いすゞKC-LV380L(2856/2859 旭)

 このグループから再びアイドリングストップアンドスタートシステムを装備するようになりました。車体に紺色で「アイドリングストップバス」の表記があります。このグループのうち、一部の車両は、よこはま動物園(ズーラシア)のフィルムラッピング化された車両が存在します。
2000年上期車 いすゞKC-LV380L(2051 旭)

 このグループが従来の7E車体を架装する最後のタイプとなり、車内座席が従来の緑色から青色に変わったのが大きなポイントです。アイドリングストップアンドスタートシステムを装備しますが、今までのような紺色の文字による表記ではなく青いステッカーによる表記に変わりました。なお、画像の「2051」は最近になって相鉄バスへ譲渡されています。三ツ境駅にて撮影
2000年下期車 いすゞKL-LV280L1(2151 旭)

 相模鉄道では、この年式からモデルチェンジされた富士重新7E車体を架装しています。軽量車体で、側窓はサッシュレスとなったり、屋上のエアコンユニットの形など、今までの7E車体との違いも数多く見ることができます。車内のエアコン吹き出し口(座席上)も従来の各一個から二個一組のものへ変わっています。画像の「2151」は、相模鉄道初のニーリングバスで、エアサス(空気バネ)となり、車体を下げるニーリング機能(車高調整装置)を装備します。中扉には車椅子用のスロープ板を装備しています。前面に車椅子マークが追加されました。三ツ境駅にて撮影
2001年上期車 いすゞKL-LV380L1(2158 旭)

 外見上では、上のニーリングバスとの区別が困難ですが、こちらはニーリング機能を装備しない車両で、エアサスではなく今まで通り板バネが採用されていますが、中扉には車椅子用のスロープ板を装備しています。フロントバンパーの社番は左側に変わりました。鶴ヶ峰駅にて撮影
2003年上期車 いすゞKL-LV280L1(2357 旭)

 富士重工業製の車体を架装する最後のグループで、エアサス(空気バネ)車と思われます。行き先表示器にLED(発光ダイオード)が採用されていたり(2001年下期車から)、屋上のエアコンユニットが変更されています(2002年式から)。長い間に渡って増備された富士重工業製のいすゞ車に終止符が打たれ、以降の車はいすゞバス製造製車体を持つ純正車(いすゞエルガ)に移行しています。保土ヶ谷駅西口にて撮影
ノンステップバス
2001年下期車 いすゞKL-LV280L1改(2166 旭)

 相鉄初のいすゞバス製造製の車体を架装する純正車「いすゞエルガ」です。いすゞのノンステップバスとして富士重工業製の設定がなかったためか、純正車となりました。TYPE-Aと呼ばれるノンステップバスで、中扉部までがノンステップ、それよりも後部がツーステップとなっているタイプです。中扉に車椅子用のスロープ板を装備するほか、車体を下げられるニーリング機能(車高調整装置)を装備しています。車体中央付近にゼクセル製エアコンユニットが搭載され、換気装置も従来の丸型換気扇から四角い横流ファンへ変更されています。鶴ヶ峰駅にて撮影
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