横浜市営バス車両めぐり 三菱車

 こちらでは、横浜市営に在籍する三菱車を紹介したいと思います。横浜市営における三菱車は、本牧(ほんもく)・若葉台・緑の各営業所に在籍します。
 車体メーカーでは、純正車のため新呉羽自動車工業と新呉羽が社名変更した三菱自動車バス製造の2種類があり、形態的にはエアロスターK・エアロスターM・ニューエアロスターと呼ばれる3種類に大別できます。
 営業所によって長さがほぼ決まっており、本牧には中尺車(M尺、軸間5.3m)と短尺車(K尺、軸間4.8m)、若葉台・緑には短尺車(K尺、軸間4.8m)がそれぞれ在籍します。なお、1989年式の一部から1995年式の一部まで、機械式オートマチックを装備しています。

2002/06/29 更新


1989年上期車 三菱P-MP218M(9-2338 本牧)

 新呉羽自動車工業製の車体を架装した車両で、「エアロスターK」と呼ばれるモデルです。横浜市営におけるMP218のマニュアル車は、この1989年式が最後となりました。桜木町駅にて撮影
1990年下期車 三菱U-MP218M(0-2385 本牧)

 この年式から機械式オートマチックが本格的に採用されました。1992年下期までほとんど仕様を変えずに増備されたため、数多く見ることができるグループです。増備の途上で、座席定員が多くなっている車両も登場していました。DPF(黒煙フィルター)の装備車も存在します。
1994年上期車 三菱U-MP618K(3-2468 本牧)

 横浜市営では、この年式から三菱自動車バス製造製の車体を架装する「エアロスターMタイプ」となりました。同時に側窓が引き違い式のメトロ窓が採用され、車内には背もたれが高いハイバックシートが配置されています。画像の車は、リフトバスで中扉に車椅子用リフトを設けてあります。横浜市営のリフトバスは、全車エアサス(空気バネ)車となっているのが特徴です。なお、画像の「3-2468」は本牧で唯一のK尺(軸間4.8m)車で、小柄で異彩を放っています。また、MP618でK尺なのはこの「3-2468」のみです。桜木町駅にて撮影
1994年上期車 三菱U-MP218M改(4-2488 緑)

 蓄圧式ハイブリッドバスの試作車で、MBECS(エムベックス)と呼ばれます。このタイプは、緑と若葉台にのみ在籍し、最短尺のK尺(軸間4.8m)車しか存在しません。ところで、エアロスターMというのは、1984年下期から呉羽系と競作で三菱純正車の車体を架装した三菱自動車工業製(名古屋市営など)がオリジナルですが、横浜市周辺で三菱自工の車両はあまり見られません。横浜駅西口にて撮影
1994年下期車 三菱U-MP628M(4-2495 本牧)

 現在のワンステップバスの基礎となった車両で、見るからに物々しい外見が特徴です。このMP628は、エアロスターKタイプの車体しかないため、三菱自動車バス製造製にも関わらず1993年以前のスタイルが復活しています。登場時は、扁平タイヤのホイールがクリーム色に塗装されていましたが、後に他の低床車と同じ銀色に変更されました。
1995年下期車 三菱KC-MP217M(5-2522/5-2519 本牧)

 試験的に前面・側面・後面の全行き先表示がLED(発光ダイオード)化された車両です。途中、若干の手直しを受け視認性が高まっています。
1995年下期車 三菱KC-MP217M(5-2528 本牧)

 このタイプが横浜市営で三菱エアロスターと呼ばれる旧モデルの最後となります。中扉4枚折戸が採用され、扁平タイヤを履いた都市型低床仕様となっています。本牧にはM尺(軸間5.3m)車が、若葉台と緑ではK尺(軸間4.8m)車がそれぞれ1台ずつ存在します。このタイプから機械式オートマチックをやめて再びマニュアルを採用しています。本牧営業所にて撮影
1999年下期車 三菱KC-MP717M(9-2615 本牧) 三菱KC-MP717K(9-2591 若葉台/9-2605 緑)

 横浜市営では、1997年上期車からニューエアロスターが投入されています。本牧の車両のみM尺(軸間5.3m)で、若葉台・緑にはK尺(軸間4.8m)です。なお、1997年式・1998年式は前ドアに補助ステップが装備されていましたが、このグループから廃止され、車体自体が下がるニーリング機能(車高調整装置)を装備しています。中扉に車椅子用のスロープ板・アイドリングストップアンドスタートシステムも1997年式から継続して装備しています。

ノンステップバス

1997年下期車 三菱KC-MP747M(7-2567/7-2583 本牧)

 横浜市営では初期に投入されたノンステップバスで、後面の行き先表示が大型となっています。このため、後方視界がほとんどないのがこのグループの特徴でもあります。乗降時に車体を下げることができるニーリング機能と中扉に車椅子用のスロープ板を装備しています。なお、MP747は本牧にしかいません。
1998年下期車 三菱KC-MP747M(8-2582 本牧)

 このグループから後面行き先表示が超小型化され、いくらか後方視界が広がりました。また、「ノンステップバス Non-Step」の文字が以前の金色から白と青に変更されています。前扉部を見ると、確かにステップ(階段)が無くなっているのが分かります。
1999年下期車 三菱KC-MP747M(9-2620 本牧)

 このタイプが最後のMP747系となり、車内後部の後ろ向き座席もこのタイプが最後となります。中扉が引き戸に変更され、外見がシンプルになりました。また、今までの三角つり革をやめて丸形になっています。桜木町駅にて撮影
2001年上期車 三菱KL-MP37JM(1-2639 本牧)

 このタイプからマイナーチェンジされた塗装となり、前扉周辺が真っ黒になったことや前面のカーブ帯が特徴です。屋上のエアコンユニットの形が変わり、車内では、後部の後ろ向き座席が解消されています。なお、このMP37から本牧にはM尺車(軸間5.3m)が、若葉台・緑にはK尺車(軸間4.8m)で投入されています。また、若葉台・緑では初のノンステップバスとなりました。桜木町駅にて撮影
横浜市営バスのトップへ トップページへ